2019/07/08 13:55
事務員Mです。
九州本土は豪雨続きで大変な状況ですが、対馬はカラ梅雨かな…?というくらい雨が降っていません。
被災された地域の一日も早い復興を祈るばかりです。
さて、在来茶が皆さんにお届けできるようになりましたので、今日はそのご紹介をさせていただきます。
「在来」の名がついている通り、このお茶に使われている茶葉は古来から対馬に植わっているお茶の木の葉を使っています。
お茶の木は標準和名「チャノキ」(Camellia sinensis)という植物中国雲南省起源の植物ですが、様々な特徴を持つ茶樹を掛け合わせることで、緑茶で有名な「やぶきた」や当園で栽培している「べにふうき」等、様々な品種に分かれています。
当園の在来茶は「山茶(やまちゃ)」と呼ばれており、品種改良が行われる以前の原始的な品種です。
茶業が盛んではなかった対馬ですが、自家消費のために集落の近くや畑や田んぼの脇に小さな茶畑を作っていました。
一番茶のみを手摘みして、釜炒りにして飲んでいたそうです。
この昔ながらのお茶、ルーツが気になったので調べてみました。
対馬は韓国との国境の島ということで、古来より朝鮮半島との交流が盛んな島です。
稲、そばなどの農作物や宗教、文化、様々なものが対馬を経由して日本本土に渡っていきました。
2000年に行われた調査では、対馬の山茶は本土の在来種とは形質が異なるが、製法は九州本土のルーツを持っている…となっています。
チャノキは交雑が起きやすいため、朝鮮半島からやってきた茶樹と九州本土の茶樹が混ざって対馬独特の「山茶」になっていったのかも…と妄想するとワクワクしますね♪(私だけかもしれませんが…)
対馬には栽培品種がほとんど入っていないため、対馬の山茶は古来からの形を保ったまま現代に受け継がれています。
植わっているところも野性的!名前の通り、山の傾斜地に植わっています。
当然茶摘み機は使えないので手摘みです。
当園の山茶は自然のまま山に生え、対馬の山深くにしっかりと根を張っています。
その味は大地を感じさせ、香りは山の空気のよう。
手摘みで少量のため、シーズン中に売り切れる可能性もあります。
対馬の風土が育んできた「在来茶」、ぜひお試しください。